株式会社シュークルキューブジャポン(代表取締役社長 佐藤弘一)は、2025年8月25日、大阪・関西万博セネガルナショナルデイに合わせて行われた「セネガルビジネスフォーラム」において、セネガル産業商業省(MINCOM、Dr. Serigne Gueye Diop 大臣)と、太陽光発電所および農産物コールドチェーン・加工インフラの展開に関する覚書(MOU)を正式に締結しました。
本MOUは、セネガル政府の「Senegal 2050計画」に沿って、再生可能エネルギーの普及と食料バリューチェーンの強化を進める包括的協力枠組みです。特に、太陽光発電による安定的な電力供給と、冷蔵・加工・輸出の一体的な仕組みを構築することで、農産物の損失削減、農村部の収益向上、雇用創出、そして気候変動対策を同時に実現することを目的としています。
この協力は、日本政府(外務省・経済産業省・農林水産省・JETROなど)の関心も高く、日本の民間企業や国際機関との連携の「出発点」となるものです。今回の署名は、セネガル産業の競争力を高めると同時に、アフリカにおける日系企業の協力モデルとして戦略的な意味を持ちます。
セネガル大統領も出席
さらなる関係強化へ
両国のチームワークで実現背景説明
セネガルは近年、急速な都市化と人口増加に伴い、産業化と食料供給体制の強化が国家的課題となっています。特に以下の3点が重要視されています。
- 安定的な電力供給の不足
8つの産業拠点やアグロポールでは、電力不足や不安定な電力供給が企業活動や農産加工の発展を妨げています。
- 農産物の収穫後損失(ポストハーベストロス)
例として、年間約45万トンのタマネギや35万トンのジャガイモが生産されながら、冷蔵設備不足のために大規模な廃棄や輸入依存が続いています。
- 輸出競争力の強化
マンゴーや根菜類などの農産物は高い輸出ポテンシャルを持つ一方で、保存・加工インフラの不備により、付加価値を十分に創出できていません。
こうした課題に対し、本MOUは 再生可能エネルギー(太陽光発電)×食品冷蔵・加工インフラ を軸に、日本とセネガルが共同で解決に取り組む枠組みを示すものです。
MOUの柱(主要内容)
本MOUは、セネガル産業商業省(MINCOM)と当社が共同で推進するもので、以下の分野を重点としています。
- 再生可能エネルギーによる産業拠点の強化
• 8つの産業拠点およびアグロポールにおいて、太陽光発電を中心とした再生可能エネルギーを導入。
• エネルギーの安定供給により、製造業や農産加工の基盤を強化。
- 食品冷蔵・加工インフラの構築
• 冷蔵倉庫やモジュール型ユニットの整備により、タマネギ・ジャガイモ・マンゴーなどの保存性を向上。
• 加工(例:マンゴーピューレ、根菜チップス)を通じて輸出競争力を高め、農業収入を増加。
- 輸出拡大と貿易振興
• セネガル農産物や加工食品の輸出拡大を支援。
• 特に日本、EU、中東市場をターゲットとし、セネガル産品の国際的なプレゼンスを高める。
- 産業化と雇用創出
• プロジェクトを通じて新たな雇用機会を創出し、地方経済の活性化を推進。
• 技術移転・人材育成を重視し、持続可能な産業基盤を構築。
- 日セネガル官民の協調
• 日本政府(MAFF、METI、MOFA、JETRO等)との緊密な連携を前提に、政策・資金・技術の支援を統合。
• セネガルと日本の企業が協働し、両国間の信頼関係をさらに強化。
期待される効果(インパクト)
本MOUの実現により、以下の効果が期待されます。
- 経済効果
• 農産物(タマネギ・ジャガイモ・マンゴー等)の保存・加工能力を強化することで、数十万トン規模の農産物流通を安定化。
• 国内市場の価格安定と輸入代替を推進し、農家収入の向上に直結。
• 加工品の輸出拡大により、新たな外貨収入源を創出。
- 環境効果
• 再生可能エネルギー(主に太陽光)を導入し、セネガルの産業拠点における持続可能な電力供給を実現。
• 食品ロス削減に伴い、温室効果ガス排出の大幅削減が期待される。
- 社会効果
• プロジェクトを通じて、数百~千人規模の新規雇用を創出。
• 特に農村部・女性・若者を対象とした雇用機会の拡大を通じて、地方経済と社会の安定に寄与。
• 技術移転・人材育成を進め、現地に根付いた持続可能な産業モデルを構築。
- 国際連携
• 日本とセネガルの両政府、そして民間企業が連携することにより、官民一体の国際協力モデルを提示。
• TICADや大阪万博など国際舞台での発表を通じ、アフリカにおける日セネガルの先導的パートナーシップを強調。
今後の展開
- 日本政府・国際機関・民間企業との連携強化
今回のMOUを基盤に、官民・民民の多層的パートナーシップを拡大し、セネガルの産業・農業分野における持続可能な発展を推進します。
- セネガルから西アフリカ地域への展開
セネガルの成功モデルを基に、隣国そして西アフリカ諸国への横展開を視野に入れ、域内の食料安全保障・産業競争力強化に貢献していきます。
- 共創型ビジネスモデルの深化
エネルギー、冷蔵・加工、物流を結び付けたバリューチェーンを核に、日本の大手企業や現地パートナーとの共創体制を強化し、持続可能な「アフリカ型産業モデル」を確立していきます。
おわりに
当社は、セネガル産業商業省とのMOU締結を新たな起点とし、日本とアフリカの官民・民民連携を通じて、持続可能な未来を共に創り上げます。エネルギー、農産物加工、物流を包括するバリューチェーンの共創は、西アフリカ全域に広がる可能性を持ち、食料安全保障と産業発展の両立を支える礎となります。
今後はこのMOU締結をセネガル政府側との共創の基礎とし、両国での官民連携に合わせて、TICAD 9で発表した、日本企業様との民民連携も合わせてMade with Japanで進めてまいります。