日本・フランス・セネガルを起点に、電気と通信インフラで世界の未来を共創する企業
株式会社シュークルキューブジャポン/SUCRECUBE Japon Inc.
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関西電力・総務省とのセネガル共創事業

― 関西電力株式会社、総務省、およびセネガル共和国 教育省との連携実績について ―

1. はじめに

株式会社シュークルキューブジャポンは、アフリカ地域における社会基盤の欠落、特に「ラストワンマイル」におけるエネルギーおよび情報通信インフラの未整備という根源的な課題に対し、持続可能なソリューションを提供することを使命としております。弊社の事業は、単一技術の提供に留まらず、現地の社会・経済システムと有機的に結合する、自立分散型のインフラプラットフォームの構築を目的としております。

このビジョンを実現するためには、各専門分野におけるリーディング・エンティティとの緊密な連携が不可欠です。本報告書は、弊社の事業遂行能力と技術的信頼性を客観的に示すものとして、これまで実施してまいりました日本の主要エネルギー企業、政府機関、ならびに事業展開国の国家機関との主要な共創実績について、その詳細をご報告するものです。


2. エネルギー分野における実績:関西電力株式会社との連携

アフリカの未電化地域におけるエネルギー問題は、電力供給の不安定性に加え、高コストかつ環境負荷の高いディーゼル発電への依存という構造的課題を抱えています。弊社は、この課題に対するソリューションとして、独立型太陽光発電システムを開発・提供してまいりましたが、その将来的な拡張性と事業の持続可能性を検証するため、日本の大手電力会社である関西電力株式会社様との戦略的パートナーシップを構築いたしました。

2.1. 新規ソリューションビジネスの共同検討(2021年2月開始)

アフリカの未電化地域が抱える多様な社会課題に対し、電力供給を起点とした包括的な解決策を模索するため、日本の大手電力会社である関西電力株式会社様と「新たなソリューションビジネスの共同検討」を開始いたしました。本検討は、弊社の独立電源システム「TUMIQUI Smart Kit」の提供に留まらず、より広範な事業機会を創出することを目的とした、戦略的パートナーシップの第一歩でありました。

2.2. マイクログリッド事業の実現可能性調査(2022年6月開始)

上記の共同検討を発展させ、個別の施設(点)への電力供給から、地域全体(面)をカバーするエネルギーインフラ構築を目指し、「マイクログリッド事業の実現可能性調査」を共同で実施いたしました。

  • 目的と背景: アフリカの農村部において、将来的な電力需要の増加に対応し、かつ国家送電網を補完する自立分散型エネルギーシステムとしてのマイクログリッド(小規模電力網)は、極めて重要な社会インフラです。本検討は、私たちの独立電源システムが、その中核となり得るか、その事業としての可能性を探ることを目的としました。
  • 連携の内容: 本検討は、机上の技術論ではなく、双方の強みを持ち寄る形で行われました。
    • 関西電力様からは、国内外のエネルギー事業に関する豊富な知見や、事業性を評価する上での重要な視点をご提供いただきました。
    • 弊社からは、セネガルにおける7年間の現場での運用実績と、現地特有の課題やニーズに対する深い理解を共有しました。
    • これらを掛け合わせることで、将来的なマイクログリッド構築に向けた、現実的な事業モデルや、乗り越えるべき課題について、協議を重ねました。
  • 成果と意義: 日本のエネルギー業界を代表する関西電力様が、私たちの現地での実績と将来性に着目し、このような共同検討のパートナーとして私たちを選んでくださったという事実。それ自体が、私たちの技術とビジネスモデルが、大手企業の視点から見ても、信頼に足るものであるという何よりの証明です。この連携は、私たちのソリューションが、一過性のものではなく、将来のエネルギー基盤の一部を担いうるポテンシャルを秘めていることを示す、極めて重要なマイルストーンとなりました。

3. ICT・デジタル分野における実績:総務省との連携

電力インフラの整備は、デジタルデバイド解消の第一歩に過ぎません。その上で、いかにして有益なデジタルサービスを社会実装し、人々の生活向上に繋げるかが次の課題となります。この課題に対し、弊社は日本のICT政策を所管する総務省様との連携事業に参画いたしました。

3.1. 総務省セネガル調査事業の受託(2021年11月採択)

  • 目的と背景:
    日本の先進的なICTソリューション(ICT設備の実証調査・遠隔教育実現等)を、アフリカ特有の社会課題解決に繋げるための、現地で持続可能なビジネスモデルを構築すること。
  • 事業内容と弊社の役割:
    本事業において、弊社のオフグリッドデータセンター「TUMIQUI Smart Base」は、様々なデジタルサービスを実装・検証するための公式な「社会実装プラットフォーム」としての役割を担いました。電力・通信インフラが脆弱な環境下で、いかにして日本の高度なアプリケーションを安定的に稼働させ、かつ現地住民が裨益するサービスとして収益化するか、具体的な運用モデルの構築と実証を行いました。
  • 成果と意義:
    本調査研究の成功は、弊社のインフラが、単に電力を供給するだけでなく、日本の国家戦略レベルのデジタルサービスを、アフリカの隅々にまで届けるための、信頼性の高い「ラストワンマイル」の担い手となり得ることを証明しました。これにより、弊社は、日本のICT企業がアフリカ市場に参入する際の、低リスクかつ効果的な実証・展開パートナーとしての独自の地位を確立いたしました。

4. 教育・国際連携分野における実績:セネガル共和国 教育省および国際機関との連携

弊社の事業の根幹には、国の未来を創る「人づくり」への貢献という理念があります。この理念は、セネガル共和国 教育省様との公式なパートナーシップ、そして国際機関との連携へと結実しています。

4.1. 教育のデジタル化(Education DX)推進に関するMOU締結と教育成果の実証

  • 経緯と目的:
    弊社の創業以来の活動である、未電化地域の診療所や学校への電力供給実績が、セネガル教育省様の信頼を獲得する礎となりました。これを基に、国の教育政策と連携し、教育の質の向上と機会の均等に貢献することを目的として、公式なMOU(基本合意書)を締結いたしました。
  • 連携内容と成果:
    MOUに基づき、弊社の電源・通信ソリューションを活用した学校の電化およびICT教育プラットフォームの導入を推進。この取り組みは、目覚ましい教育成果となって現れました。実証校の一つであるンディウク・フィッセル小学校では、導入後わずか1年で国家統一試験(CFEE)の合格率が31%から77%へ、中学校進学試験の合格率が59%から97%へと劇的な向上を記録しました。この成果は、①夜間学習等による学習時間の量的拡大、②デジタル教材活用による学習の質的向上、③教員のモチベーション向上等が複合的に作用した結果であると分析しております。

4.2. 国際機関からの関心と次なる展開へ

この定量的に証明された顕著な教育インパクトと、セネガル教育省との強固なパートナーシップは、国際社会からも高い評価を獲得しています。特に、国際機関は、私たちのソリューションが持つ有効性と拡張性に着目。その結果、IOMガンビアが電力が不安定な地域の国の施設に導入を決め3箇所に納品。またある国の学校に私たちのソリューションを導入する、国際協力プロジェクトへの提案を行う機会を得るに至りました。

成果と意義: この一連のプロセスは、私たちの事業が、個別の支援活動から、国家の教育政策と連携した「社会的インフラ事業」へと昇華したこと、さらにその実績が、国際機関の大型案件の候補となり得る「スケーラブルなソリューション」であることを示しています。


5. 結び

以上の通り、関西電力様との連携は弊社の「エネルギーインフラとしての技術的信頼性」を、総務省様との共創は「デジタル社会実装プラットフォームとしての有効性」を、そしてセネガル教育省様とのパートナーシップは「国際社会の課題解決に貢献し得る、実績あるソリューション」であることを、それぞれ客観的に示しております。

これらの実績は、弊社の無形の、しかし最も重要な資産です。この基盤の上に、弊社は今後とも、国内外の有力なパートナー企業様および公的機関との連携を深化させ、アフリカにおける社会課題解決と持続可能な事業創出に、より一層邁進してまいる所存です。


【出典】