セネガルでは、年に約5万トンのマンゴーが捨てられていると推計されています。収穫期は5月から8月の4か月に集中します。実が一斉に熟し、冷やす場所も、加工する場所も足りないためです。
当社は、このマンゴーをピューレに加工し、冷凍して日本と欧州へ届ける工程を組み立てています。加工するのはセネガルのサンジャラ市の女性団体 GIE DIAMI SANDIARA、冷蔵と冷凍は当社の太陽光冷蔵拠点が担います。農林水産省の実証事業として実施しています。加工した製品は日本とフランスでプロモーション中で、日本ではサンプル出荷を始めました。
日本・セネガル・フランスの役割分担

日本法人の当社は、セネガルへの投資と、加工方法・設備・管理の技術移転を担います。セネガル子会社の TUMIQUI JAPON SASU は、女性団体 GIE DIAMI SANDIARA とともにマンゴーの生産と加工を担います。フランスの姉妹会社 SUCRECUBE Technologies(連結外)は、欧州市場の開拓と販売を担います。日本市場は販売と流通を目指す段階にあり、現在はサンプル出荷とプロモーションを行っています。
セネガルのマンゴー
セネガルで多く栽培されているのはケント種です。甘みと酸味のつり合い、香り、繊維の少ない果肉が特徴です。収穫期にはこの実が市場にあふれ、値が下がり、売れ残った実は木の下で腐ります。冷やして加工すれば、収穫期を越えて売れる商品になります。
加工の流れ
| 工程 | 内容 |
|---|---|
| 受入・選別 | 完熟した実だけを受け入れ、傷んだ実を除く |
| 洗浄 | 果実を洗い、消毒する |
| 皮むき・種取り | 手作業で皮をむき、種を除く |
| 搾汁・裏ごし | 果肉をピューレにする |
| 加熱 | 加熱して殺菌する。衛生管理の要となる工程 |
| 急冷・充填 | 冷やしてから袋に充填し、真空で密封する |
| 殺菌・冷却 | 密封後にもう一度加熱し、冷やす |
| 冷凍保管 | 太陽光冷蔵拠点の冷凍庫で保管する |
| 輸出 | 冷凍のまま日本・欧州へ送る |
加熱は二段で行います。一度目は果肉の殺菌、二度目は密封後の殺菌です。手順は、沖縄のマンゴースイーツ専門店『おきぽた』(株式会社ロイヤルエンターテイメント)の指導を受けて決めました。






衛生管理の方針
加工場は、原料の入口から製品の出口まで一方向に流れる配置にしています。原料と製品が交わらないためです。工程ごとに、温度と時間と作業者を記録します。記録は1ロットごとに1枚にまとめ、出荷の可否は記録を見て判断します。HACCPの考え方に沿って重要管理点を定め、EU向けの衛生要件への対応を確認しています。
女性団体と進める理由
加工を担うのは、サンジャラ市の女性団体 GIE DIAMI SANDIARA です。団体が生産と品質管理の実務を担い、当社は設備と衛生管理の方法を提供します。当社が決めたのは、機械を据えて終わりにしないことです。団体の施設で加工を行い、団体の人が工程と衛生管理を自分たちで再現できるまで研修を行います。研修は実技を先に、座学を後に置きました。生の実が使えるのは収穫期だけだからです。



冷蔵と冷凍を太陽光で動かす理由
サンジャラ市には送電線が届かない場所が多くあります。当社は、太陽光パネルと蓄電池だけで24時間動く冷蔵拠点を2か所建てました。Site Aは冷蔵22m³、Site Bは冷蔵・冷凍60m³で、加工したピューレはSite Bで冷凍保管します。電気がない場所でも、収穫から輸出までの温度を切らさずにつなげます。



製品:TUMIQUI Délice
加工したピューレは TUMIQUI Délice の名で、日本とフランスの事業者に評価を依頼しています。日本では食品商社とレストラン事業者、フランスでは菓子店が対象です。ピューレを使ったデザートは、おきぽたと試作しています。
取引のご相談
ピューレのサンプル評価、菓子や飲料の原料としての採用、輸入販売のご相談を受け付けています。用途、必要量、希望する規格をお知らせください。収穫期に合わせた供給の計画をご提案します。
